読み物

2024/04/12 01:01

本日は雨具についてです。

温暖化は確実に進行していて、気候も荒々しくなってきております。この原稿を書いていた日、外出仕事に

出かけたら

強風で

めちゃくちゃに傘が壊れました。ラッパ状に変形です。

都市部にいたので

アウトドアメーカーのナイロンパーカーを着ていたのですが、撥水性がすみやかに失われ、

生地に

水が浸透してきました。大いに冷えました。



SAGYOの「二部式雨衣

を使うべき日はこういう日なのだろうと痛感した次第です。


雨を防ぐ素材というと防水性素材撥水性素材があります。撥水素材は使用していくと段々撥水性が失われ、生地に水分が浸透してきたり蒸れたりします。もちろん昨今は、軽くて透湿性と防水性もある素材もあるのですが、これとて撥水性がなくなると透湿性が失われ蒸れてべちゃべちゃになります(撥水スプレーで手入れせよ、という話もあるんですが…)。

そしてこれが重要なのですが農業現場的に最大の問題は、枝とか尖ったものがあるため高価な軽量ハイテク素材は穴が開くおそれがわりとあります。柑橘系とかだとトゲがある品種もあります。2-3万円のナイロンジャケットに穴が開いたらしょんぼりします。
温州みかんはトゲがないのでマシだが枝はあるし収穫には刃物(ハサミ)を使う

やはりSAGYOは、野良着ですから枝があたってきたりする環境で使われ、タフさも求められます。


そんなわけでSAGYOの雨具は防水素材(透湿しないが水を通さない)を採用しています。一般的に、防水素材は耐久性が高いが水(湿気も)を通さないため蒸れやすいという欠点があります。そこで、留め具をジッパーではなくボタンでとめ通気口を確保しました。

特徴を箇条書きでまとめました。お時間ない方はここだけお読みください。

0.質実剛健、ハイテク系素材よりも廉価で丈夫
1.耐久性のある防水素材を選択、汚れにくく浸水はほぼなし構造の工夫で蒸れにくくする
2.フードは着脱式で前面も口が隠れるぐらい立ち上げる
3.内ポケット付き(外ポケットはなし)
4.膝も補強、農業現場の膝をついた作業も可
5.圧着加工で縫い目なし
6.袖は外は筒袖と内に絞り袖の二層構造
7.背中に反射材あり、夜間の自転車移動にも

以下、紹介します。まず首元を見ましょう。本体も襟が立ち上がりつつフードもあります。
首元にビニールが当たらないように素材を変えています。
フードも着脱式にして襟元から水が侵入しないように口元までカバーできるようにしました。
水の侵入経路を広く防ぐためにフード部分は全面の口元まで立ち上げ、さらに裏側には本体の立襟がある二重構造

上下に分かれていまして縫い目があると漏水しますのでビニールを圧着させて製造しています。生地は表にビニール、裏地に丈夫なポリエステル生地を使っているので耐突性は高めです。結果として防風性も高いので雨じゃなくて風が強くて寒い時も内側に防寒着を着ていれば活躍するでしょう。

前述のいくつかの工夫を紹介します。

袖について。袖が二つあって水が入りこみにくい構造。


第二の袖は絞り袖です

外からは分かりませんが、内側に第二のゴム絞り袖があります。割烹着の袖とおなじやつです。これによって肩より高いところにある果物を収穫して雨露が滴り落ちてきても、水が入ってくるのを最小限に防ぐことができます。

次の工夫。背中の反射材です。おそらくありそうな用途として、防風性も高いので原付や自転車に乗るときに着ることもあろうかと思われます。その際に事故を予防するために反射材をつけておきました。


身を守る反射材

さらに内ポケットもつけました。外ポケットはどうやっても防水環境が保証できませんのでつけませんでした(止水ジッパーも加水分解のため寿命に難があるため不採用)。


内ポケット。裏地のポリエステル生地の素材感はこんなかんじです。

上下で着るとこのようないでたちです。


隠密感も密かに出ます。

横から見るとこんな様子。

まさか袖が絞り袖になっているとは思われません

ここまでやれば浸水の恐怖を気にせずに作業できます。

この雨具、きっかけは旅でした。たまたま三重県の尾鷲市を通った際に買うものがあって道具屋(ホームセンター)に入ってうろうろしていたら、商品種別コーナー看板の中から見慣れないワードが飛び込んできました。

[尾鷲合羽]

なんじゃこりゃ?と思ってみにいくと、どうやら水産用のローカル合羽のことらしい。これは現代の民具だ!となりまして企画することになったのでした。和歌山県製造です。

水産用バージョンはジッパーで留める方式で、生地もかなり分厚いものでした。真冬の漁ともなればこれぐらい必要なのでしょうが農業にはちと重いのと、蒸れそうでした。ということで、少しばかりの軽量化を図って農業用にデザインし直したのでありました。



腰回りはゴムでしっかりホールド

つくって使ってみて感じましたが、雨の日はもちろんなのですが風を通さないので風が強い場所に行ったり自転車などにも適しています。

もっというと冬に寒いときにも内側に空気を溜められる素材の服を着ておけばだいたい対応できます。脱ぐのも簡単です。
水気が入ってこない圧倒的安心感のもと作業ができるので、写真のように高圧洗浄機仕事の際にも重宝しています。



高圧洗浄機の掃除で大活躍しています

あと、これも大事でした!汚れがつきにくい!洗濯はできますがビニールがつるつるしていることもありまして、そもそも汚れがつきにくいです。

そして最後にお値段ですが、なんと上下セットでも16500円。上だけなら10450円です。和歌山県製造です。転売はお控えください。
以上、雨の日はもちろん、雨風の日も、風だけの日も、寒い日も活躍する雨衣、ぜひ梅雨前にご検討いただければと思い書きました次第です

海の波飛沫を浴びるような場所に行く時にもおすすめします

二部式雨衣 上下セット[オンラインストア限定]¥16,500